安西メディカル株式会社
概要

概要

BinkieRTは、頭頸部放射線治療時に患者様の舌体及び顎の位置を再現性よく固定する医療機器です。4種類ある舌位置固定部から、舌を下げたり、左右に押したり、持ち上げたり、奥に押し込む形のいずれかを選択し、さらに、顎位置固定部で歯型を作成し、回転ガイドで舌位置固定部の長さおよび回転させることで、患者様一人ひとりごとカスタマイズし、正確な照射をサポートします。

BinkieRTの取扱説明の動画はこちら

特長

1. 舌体固定部は、使用用途に合わせた4種類

Oタイプ(標準)

舌を押し下げて固定

Oタイプ(標準)
Oタイプ(標準) 詳細

Cタイプ

舌を左右に押して固定

Cタイプ
Cタイプ 詳細

Vタイプ

舌を持ち上げて固定

Vタイプ
Vタイプ 詳細

Jタイプ

舌を奥に押込んで固定

Jタイプ
Jタイプ 詳細

2.舌体の固定位置調節範囲(例:Oタイプ)

一人ひとり下体の位置および治療部位ごとに固定位置が違うため、カスタマイズができます。

1)構成は舌位置固定部と回転ガイド、顎位置固定の順に位置を決め組立てます。

①舌位置固定部に回転ガイドを差し込むことで、舌位置固定部を45度ごと8段階のいずれかの位置で選択できます。差し込む深さは自由に決められますが、標準は4です。回転ガイドを差し込んだ時点で、長さ(舌位置固定部の位置)および回転角度が決定します。

②①で組立てた舌位置固定部と回転ガイドを下顎固定部に嵌めます。この際、左右20度ずつ水平方向の調節が可能です。

③上顎固定部を②の組立てた下顎固定部に嵌め込みます。

2)舌体位置および顎固定部が患者様に合っているか、一度患者様に装着して頂きます。

3)上顎固定部の、舌に近い、奥歯のほうが端です。上顎、下顎固定部の端を剥がす様にして分解してください。左右、どちらの端からでも大丈夫です。

注意:真ん中(回転ガイドのあたり)から剥がすと割れやすいです。

動画:つまようじ等を使って分解する場合

3.位置確認終了後、インプレッションを柔らかくし歯型の採取を行います。

1)インプレッションは、次のいずれかの方法で柔らかくします。

方法温める温度温め時間
お湯70℃3分から5分
BinkieHT自動設定されます

2)患者様の歯型。

温めた本品を患者様の口腔に装着し、本品が冷えて歯型がとれるまで約2分間噛んでいるように指示します。歯型がとれたら患者様の口腔から本品を外してください。これで完了です。治療にご使用ください。

仕様

1.寸法および質量

品名寸法(W×D×H(mm))重量(g)
上顎固定部51×35×96.99
上顎固定部インプレッション(4.45)
下顎固定部49×35×126.88
下顎固定部インプレッション(4.45)
回転ガイドφ12×120.73
上顎、下顎固定部と回転ガイドの組立図51×35×2114.6
品名寸法(W×D×H(mm))重量(g)
Oタイプ36×10418.97
Cタイプ26×93.89.49
Vタイプ25×93.87.82
Jタイプ26.9×92.510.47

2.材質

品名材質
インプレッション
(歯形採取部)
EVA (エチレン酢酸ビニル)
上顎固定部PC(ポリカーボネート)
下顎固定部PC(ポリカーボネート)
回転ガイド部PC(ポリカーボネート)
舌位置固定部
(O型)
ヘッド:EVA (エチレン酢酸ビニル)
パドル:PC(ポリカーボネート)
舌位置固定部
(C型)
ヘッド:EVA (エチレン酢酸ビニル)
パドル:PC(ポリカーボネート)
舌位置固定部
(V型)
ヘッド:EVA (エチレン酢酸ビニル)
パドル:PC(ポリカーボネート)
舌位置固定部
(J型)
ヘッド:EVA (エチレン酢酸ビニル)
パドル:PC(ポリカーボネート)

オプション

[BinkieRT専用ヒーター]

歯型整形レイヤーとヘッド部を温めるための専用ヒーター

寸法:
350×155×260mm
(突起物を含む)
重量:
約6kg
電源:
AC100V(50/60Hz) 1200VA以下

論文

  • Novel tongue-positioning device to reduce tongue motions during radiation therapy for head and neck cancer: Geometric and dosimetric evaluation
  • Seongmoon Jung, Bitbyeol Kim, Sung Young Lee, Won Ick Chang, Jaeman Son, Jong Min Park,Chang Heon Choi, Joo Ho Lee, Hong-Gyun Wu, Jung-in Kim, Jin Ho Kim Published: September 21, 2023
  • hhttps://doi.org/10.1371/journal.pone.0291712