Respiratory Gating System AZ-733VI

呼吸同期システムAZ-733VIRespiratory Gating System AZ-733VI

概要

映像を見る

呼吸同期システムとは?

肺や肝臓など、呼吸性移動を伴う臓器に生じた腫瘍の画像診断や放射線治療を行う際の課題は、
画像撮影中または放射線治療中に、患者さんの呼吸によって腫瘍の位置が移動してしまうことです。

この呼吸性移動により、撮影した画像の空間分解能低下やアーチファクトが生じると、診断に支障をきたすおそれがあります。
また、放射線治療時は、腫瘍部分に十分な放射線量が照射されず治療効果が低下すること、
さらに周囲の正常組織に不要な放射線が照射され放射線障害の副作用を生じることが懸念されます。

安定した状態では、呼吸は周期的な繰り返し運動で、近似できることが知られています。

この特徴を利用し、特定の呼吸状態(例えば、息を最も吸い込んだ状態、息を吐き切 った状態、またはその中間の状態など)にある間だけ
画像撮影や放射線照射を行えば、呼吸性移動の影響を受けない、高精度の画像撮影や放射線治療が可能となります。

このように、呼吸の動きに合わせて呼吸同期撮影や呼吸同期照射を行うための医療機器が、呼吸同期システムです。

呼吸同期システムは、呼吸センサで呼吸状態を表す呼吸信号を検出し、
呼吸信号(または呼吸信号に同期したゲート信号)を作成し、画像診断装置や放射線治療装置へ供給します。
これらの画像診断装置や放射線治療装置が、呼吸信号またはゲート信号に同期して撮影や照射を行うことにより、呼吸同期撮影や呼吸同期照射を実現します。

現在は、呼吸同期システムとCT装置を組み合わせて患者の呼吸周期全体にわたる4D-CT(呼吸状態ごとのCT画像の集合体)を撮影し、
この4D-CTを使用して放射線治療の治療計画を立てる使い方が一般的になっています。

安西メディカルの呼吸同期とは?

1987年に筑波大学附属病院殿と共同で世界初の呼吸同期システムを開発してから四半世紀を迎え、
弊社の呼吸同期システムAZ-733VIは一つの完成形に到達しました。

放射線治療分野における呼吸同期システム高速化へのご要望に応え、
呼吸信号検出からゲート信号出力までのゲート信号出力遅延時間は50ms以下を達成しました。

呼吸センサとして、従来から標準装備しているロードセル(接触型、2種類)に加え、
オプションとしてレーザセンサ(非接触型、3種類)を準備し、医療現場のさまざまなご要望に柔軟に対応します。
また、呼吸センサを最大3台まで接続し、同時に呼吸信号を取得する機能も備えています。

患者様の呼吸センサ装着時の装着状態確認及び調整作業を、近くのセンサポートから行えるように機能強化しました。
これにより、煩わしかった作業時間を大幅に短縮できます。

前機種AZ-733Vから継承・強化した各種の安全機能に加え、パーソナルコンピュータ画面の洗練されたユーザインタフェースが、
直観的操作と設定内容の事前確認を可能にし、誤操作を防止します。
また、患者様の呼吸状態の急変などに即時対応するため、ゲート遮断スイッチを標準装備しました。

画像診断装置や放射線治療装置など、各種の外部機器との接続に柔軟に対応するため、
センサポートに2枚、中継ボックスに1枚、合計3枚のインタフェースボードを実装し、最大3台までの外部機器を接続可能としました。
このうちゲート信号を出力する外部機器は1台で、パーソナルコンピュータ画面から切り替えます。

前機種AZ-733Vからさらに強化した各種のゲート信号出力モードと併せて、
広範囲の外部機器と組み合せてご使用いただけます。

接続実績一覧

安西メディカルの呼吸同期システムは世界中で販売されており、これまでに約2000台の実績があります。現在、以下に示す各社の放射線治療装置や画像診断装置と組み合わせて使用することができます。

CT

PET-CT

Linear Accelerator

Particle Therapy

特長

高性能

 

拡張性

 

利便性

 

効率化

 

安全機能

 

高性能

呼吸同期システムAZ-733VIは、呼吸同期装置に求められる基本性能を進化させました。

モダリティに応じて使い分ける呼吸センサ

2種類の高精度な呼吸センサは、組み合わせるモダリティに応じて使い分ける事が可能です。

ロードセルセンサ(患者接触方式)

ロードセルセンサ(患者接触方式)

歪ゲージブリッジ回路で圧力を感知するセンサです。圧力検知部をベルトで患者様に取り付けることで、呼吸運動による体表の動き(腹部の圧力変化)を呼吸波形として表示します。
腹部の動きの大きさによって『DEEP』と『STANDARD』を使い分けます。標準的な動きであれば『STANDRAD』を使用し、大きな動きであれば『DEEP』を使用します。
組み合わせるモダリティとしては、ガントリー内深くまで患者様が進入するPET-CT装置に最適です。
このセンサのセッテイングは『ロードセルセンサの取り付け方法』をご覧ください。

レーザセンサ(患者非接触方式)

レーザセンサ(患者非接触方式)

レーザ光(赤外線)の反射を測定するセンサです。患者様の地肌にレーザ光をあて、呼吸運動による体表の動き(センサまでの距離の変位量)を呼吸波形として表示します。レーザの焦点距離に応じ250mm、120mm、85mmタイプの3種類を取り揃えております。
患者様に接触しない本センサは、組み合わせるモダリティとしては放射線治療装置に最適です。このセンサのセッテイングは『レーザセンサの取り付け方法』をご覧ください。

遅延時間*の短縮

遅延時間*の短縮グラフ

高速ゲートモード:25msec以内
通常ゲートモード:50msec以内

呼吸同期システムは放射線治療装置や画像診断装置と組み合わせて使用します。組み合わせるモダリティのパフォーマンスへの影響を低減させるための最大の課題は、遅延時間の短縮でした。従来の装置に比べ高速ゲートモードでは4分の1、通常ゲートモードでは2分の1まで短縮しました。これにより、今まで以上に精度の高い放射線治療や画像診断を実現する事ができます。
*遅延時間とは、呼吸運動による体表の動きをセンサで検出してからゲート信号を出力するまでの時間を表します。

拡張性

呼吸同期システムAZ-733VIは、これまでにない拡張機能を備え、新たな可能性と繋がりを生み出します。

優れたコストパフォーマンス

従来は1台の装置につき1台の外部装置を接続していましたが、AZ-733VIは1台に最大3種の外部装置を接続することが可能になりました。これによりシミュレーションCTから治療に移行する際も同じ呼吸同期システムを使用でき、低予算での導入が可能になります。

1台に最大3種の外部装置接続

ソフトウェア上でゲート信号出力先の装置を選択画面

ソフトウェア上でゲート信号出力先の装置を選択します。
※なおゲート信号の同時出力は行なえません。

複数センサの使用

呼吸同期システムAZ-733VIは、呼吸センサを最大3個まで同時に使用することが可能となりました。呼吸運動による体表への動きは患者様によって異なるため、複数個所からの呼吸情報を捉え、最も安定した箇所で呼吸ゲーティングをすることができます。

複数センサの使用

呼吸波形3個別に表示
呼吸波形図

心電・呼吸同期信号の出力

心電呼吸波形同期信号図

呼吸同期システムAZ-733VIは、心電計を接続して心電・呼吸同期信号を出力する機能を備えます。任意に設定された呼吸同期信号と心電同期信号が重なった時に心電・呼吸同期信号を外部機器に出力します。

利便性

操作性の向上と充実したファイル管理により、世界中のユーザ様が満足いただけるアプリケーションを目指しました。

簡単な呼吸波形調整

センサポート

センサポートに搭載されているロータリーエンコーダの操作により、患者様付近で呼吸波形を調整することが可能です。従来のようにセンサ取付け後に操作室まで戻ってソフトウェア上から波形を調整する必要がなくなりました。
また、センサポートのLCD画面に波形が表示されるので、センサ取付け時における再現性も向上します。

充実した患者データ管理

保存した患者様のデータを保存・再生するだけでなく、患者様の呼吸の特徴を把握しやすくするために呼吸情報を時系列に表示することや、呼吸レベルまたは呼吸レート別に集計してヒストグラム表示することができます。

患者データのテーブル表示
患者データのテーブル表示

患者データのヒストグラム表示
患者データのヒストグラム表示

効率化

呼吸ゲーティングの効率化(短時間の治療・撮影)が、患者様負担を低減いたします。

新ゲート出力モードの追加

主に放射線治療で使用する『Level to Level』モードを新しく追加しました。
呼吸位相による影響(移動)が少ない位相を決めてゲート信号を外部装置へ出力します。
呼気・吸気に関係なく設定レベル内でゲート信号を出力するので、息止め照射も可能です。

『Level to Level』モード

上記はLevel20~60のでゲート信号を出力しますので、
1呼吸サイクルの間に2個のゲート信号が出力されます。

呼吸モニタの追加

呼吸モニタ

呼吸ゲーティングは患者様の呼吸状態に依存する治療・撮影となります。
患者様自身が呼吸波形を見て、意識して呼吸をおこなえるように呼吸モニタを用意しました。
患者様の呼吸状態が安定することで治療・診断時間の短縮化が望めます。

安全機能

さまざまな安全機能により、呼吸同期システムAZ-733VIを安全にご使用していただけます。

緊急時のゲート信号停止

緊急時には、ゲート遮断スイッチでゲート信号の出力を強制的に停止できます。

異常呼吸検出

以下の呼吸異常を検出した際にはエラーメッセージをソフトウェア上に表示し、外部装置へのゲート出力を停止します。

仕様

センサーポート

センサーポート

:260×230×126mm
:約5.0kg
:AC100~240V(50/60Hz)、200VA以下
モニタ部 :呼吸波形情報表示、接続センサ表示
:接続された呼吸センサの呼吸波形を自動調整

中継ボックス

中継ボックス

:172×123×86mm
:約2.0kg
出力信号 :ゲート信号、(ビーム信号、波形情報、インターロック)

ロードセル(2種) STANDARD、DEEP

ロードセル(2種) STANDARD、DEEP

センサ部 :30φ×9.5、 ロードセルアンプ :85×27×30mm
重量 :約95g
測定範囲 :0~500g(STANDARD)、 0~1000g(DEEP)
ケーブル長 :2.9m

レーザセンサ(オプション 3種) 250mm、120mm、85mm

レーザセンサ(オプション 3種) 250mm、120mm、85mm

センサ部:67×22×57mm、 レーザセンサアンプ:92×27×35mm
重量 :約360g
測定範囲 (250mm) :250mm±150mm
(120mm) :120mm±60mm
(85mm) :85mm±20mm

ゲート遮断スイッチ

ゲート遮断スイッチ

:70×35×50mm
:約0.3kg

パーソナルコンピュータ

パーソナルコンピュータ

:AC100~240V(50/60Hz)、 200VA以下
OS :Windows 10
寸法 :384×34×258
重量 :約3kg

ABLE(オプション)

ABLE(オプション)

電源電圧 タブレット:バッテリー駆動 トランシーバ:DC+12V(AZ-733VIによる給電
送信/受信周波数帯 タブレット:2.4GHz帯 トランシーバ:2402~2480MHz
タブレット:83×159×10mm トランシーバ:85×35×25mm
タブレット:約200g トランシーバ:約80g

各国ライセンス情報

  • JAPAN
    医療機器承認番号 : 22600BZX00288000
    クラス分類 : クラスⅢ
    一般的名称 : 放射線治療装置用シンクロナイザ
    特定保守管理医療機器 : 該当
    設置管理医療機器 : 該当
    JMDNコード

各国代理店情報

  • USA
    Company Name: XRT Medical LLC
    Address: 2900 Fiore Way, #112, Delray Beach, FL 33445 USA,
    HP:https://xrtmedical.com/
  • EU
    Company Name:ELSE Solutions s.r.l.
    Address:  Via Carlo Goldoni, 18 20090 Trezzano Sul Naviglio (MI) – Italy
    HP:https://www.elsesolutions.com/
  • Switzerland
    Company Name:  Raditec Medical AG
    Address:  Schlossberg 5a CH-5454 Bellikon Switzerland
    HP:rs@raditec.ch
  • China
    Company Name: Beijing Boiatech Medical Technology Co.,Ltd
    Address: Room 2-2146, Building 2, Century Tea Trade Center, No.1 Chama North Street, Xicheng District, Beijing, China (100055)
    HP:http://en.boiatech.com.cn/
  • Taiwan
    Company Name: Chili Enterprise Co., Ltd.
    Address:  18f-12, No. 495, Guangfu S Rd., Xinyi Dist., Taipei City 110, Taiwan (R.O.C.)
  • Thailand
    Company Name: CMC BIOTECH CO., LTD.
    Address:  364 Soi Ladphrao 94(Panjamitr), Ladphrao Road, Plab-Pla,Wangthonglang, Bangkok 10310, Thailand
    HP:http://www.cmcbiotech.co.th/th/

サポート

ロードセルセンサの取付け方法

ロードセルセンサの取付け方法

レーザセンサの取付け方法

レーザセンサの取付け方法

呼吸センサの校正方法

キャリブレーション方法(AZ-733V)

ユーザーレポート

メディポリス国際陽子線治療センター センター長 荻野 尚 先生
接続装置:陽子線治療装置(三菱電機)
使用目的:肺、肝臓の腫瘍への呼吸同期照射

荻野先生は、1996年本邦において初めてとなる医療専用の陽子線治療施設である国立がんセンター東病院の設立から立会われ、安西メディカル社の呼吸同期装置との関わりあいは10年以上となります。陽子線治療の特徴である正常組織への影響を少なくしつつ、がん病巣に集中した放射線の効果を得る治療において、呼吸同期照射は不可欠であるとのことで、呼吸同期照射治療の臨床経験が豊富な先生からのコメントをご紹介させていただきます。
「初期の安西メディカルの呼吸同期装置では、呼吸センサーの取扱いに手こずることもあったが、現在のレーザセンサでは患者への施行が簡便になり、また、得られる呼吸波形もターゲットとの相関性に確信をもっている。呼吸同期照射は、一般的に通常の照射と比べると治療時間が長くかかり効率が悪いと言われているが、患者様の協力が得られれば、実際はそれほど時間を要しません。むしろ必ず必要である患者固定の時間が治療トータル時間に占める割合が大きいため、呼吸同期照射を行なうことで治療時間の効率低下を指摘するよりは、人体に放射線をあてて治療する副作用(正常組織の炎症や低被ばくから発生するがん)を低く抑えることができる陽子線の特徴を生かさない治療のほうが、相対的にみてリスクがあるように感じます。海外の粒子線治療施設で呼吸同期照射の実施例が少ないのが不思議です。」

文献ダウンロード

準備中

Q&A

ロードセルとレーザセンサはどちらの感度が優れているのですか?
感度に優劣はありませんので、用途に応じて使い分けてください。
患者様の体に直接装着するロードセルは、ガントリーが深いPET-CTなどに適しています。
患者様へ直接装着しない非接触式のレーザセンサは、放射線治療や固定具を使用する場合に適しています。
ロードセルスタンダードとディープの違いは何ですか?
感度はスタンダードの方が高く、測定範囲はディープの方が広いです。
スタンダードは、比較的呼吸による体表の動きが小さい患者様に対して使用します。
ディープは、呼吸による体表の動きが大きい患者様に対して使用します。
テスト波形が出力されません。
ソフトウェア上の設定から『TEST SIGNAL』を有効にする必要があります。
また、センサ等の構成品がすべて接続されている必要があります。
アプリケーションの画面中央に『Test Signal』が表示されているのに、テスト波形が表示されない場合は、Magnification・Positionを調整して下さい。
一台の呼吸同期システムAZ-733VIに複数台の外部装置を接続するには、どうすればよいですか?
接続される装置の専用ケーブルと専用インタフェースの追加が必要になります。
また、使用される部屋のレイアウトによっては、接続ケーブル類も追加となります。
使用するケーブルの種類を教えて下さい。
下記接続レイアウトを参照下さい。

メンテナンスの頻度について教えて下さい。
年に一度の、低圧電源点検、検出器性能試験、総合動作試験(有料)を推奨しております。
保証期間はどれくらいありますか?
保証期間は引き渡し後1年間となりますが、必要に応じて1年から5年の延長保証サービス(有料)がございます。
ページ
最上部
HOME
Mail